あなたの一日の睡眠時間はどれくらいでしょうか?
日本人の多くの人が仕事や家事、育児に追われ、睡眠時間を削っていると言われています。
健康な体と心を維持するためには、質の高い睡眠は欠かすことができないものです。
このページでは、日本人の平均睡眠時間の現状、世界との比較、睡眠不足が与える影響、そして改善方法等をわかりやすく解説します。
日本人の平均睡眠時間の現状
厚生労働省が行った令和4年度の国民健康・栄養調査によると、日本人の平均睡眠時間は6時間以上7時間未満が最も高くなっています。世代や性別、職業などによって差はありますが、働き盛りの30代〜50代の4割が睡眠時間6時間未満となっていて、睡眠不足に陥りやすい傾向があります。
また、国際比較では日本の睡眠時間は他国に比べて短いことが多く、特に都市部では「短時間睡眠」が習慣化している人も少なくありません。この背景には、長時間労働や通勤時間の長さ、デジタルデバイスの普及などが挙げられます。
20歳以上の男性の1日の平均睡眠時間
睡眠時間 | 5時間未満 | 5~6時間未満 | 6~7時間未満 | 7~8時間未満 | 8~9時間未満 | 9時間以上 |
---|---|---|---|---|---|---|
総数 | 8.7% | 28.3% | 32.7% | 19.9% | 7.9% | 2.5% |
20-29歳 | 11.5% | 27.9% | 31.5% | 19.4% | 8.5% | 1.2% |
30-39歳 | 9.3% | 33.6% | 41.0% | 13.1% | 2.6% | 0.4% |
40-49歳 | 10.3% | 35.5% | 34.2% | 15.5% | 3.7% | 0.7% |
50-59歳 | 8.2% | 38.1% | 32.4% | 17.6% | 3.5% | 0.2% |
60-69歳 | 9.2% | 27.7% | 33.9% | 20.8% | 7.6% | 0.7% |
70歳以上 | 7.0% | 18.8% | 29.0% | 25.2% | 13.7% | 6.4% |
20歳以上の女性の1日の平均睡眠時間
睡眠時間 | 5時間未満 | 5~6時間未満 | 6~7時間未満 | 7~8時間未満 | 8~9時間未満 | 9時間以上 |
---|---|---|---|---|---|---|
総数 | 9.7% | 30.2% | 36.2% | 17.1% | 4.7% | 2.1% |
20-29歳 | 7.1% | 31.9% | 36.7% | 18.1% | 3.3% | 2.9% |
30-39歳 | 8.0% | 30.7% | 39.1% | 17.9% | 4.0% | 0.4% |
40-49歳 | 11.9% | 32.7% | 38.0% | 13.0% | 3.2% | 1.1% |
50-59歳 | 12.9% | 35.1% | 35.6% | 13.3% | 2.5% | 0.6% |
60-69歳 | 9.5% | 32.8% | 37.8% | 16.5% | 3.0% | 0.4% |
70歳以上 | 8.2% | 25.2% | 34.1% | 20.6% | 7.5% | 4.4% |
世界と比較して日本人の睡眠時間は短い?
OECD(経済協力開発機構)のデータによると、日本は主要国の中で睡眠時間が最も短い国の一つです。
例えば、アメリカやフランスでは平均して8時間程度の睡眠が取られていますが、日本ではそれよりも1時間以上短い結果が出ています。
この違いは文化的な要因も影響しており、「夜更かし」や「頑張り続ける」ことが美徳とされる風潮が根付いていることも一因とされています。
睡眠不足が与える影響とは?
睡眠不足は健康や生活に多大な影響を及ぼします。具体的には以下のようなリスクが増加します。
- 身体的影響:
睡眠不足は免疫力の低下、肥満、高血圧、糖尿病、心疾患などのリスクを高めます。 - 精神的影響:
気分の落ち込みや不安感が増加し、うつ病のリスクが高まる可能性があります。 - 生産性への影響:
注意力や判断力の低下により、仕事や学業のパフォーマンスが低下します。
これらの影響は、日々の生活の質を著しく損なう可能性があります。
質の良い睡眠を取るためのポイント
質の良い睡眠を得るためには、以下のポイントを意識することが重要となってきます。
- 規則正しい生活リズムを守る:
就寝時間と起床時間を一定に保つことで、体内時計が整います。 - 快適な寝室環境を整える:
温度や湿度、照明を適切に調整し、静かな環境を作りましょう。 - スマホやパソコンの使用を控える:
寝る前のブルーライトは睡眠の質を下げるため、控えることが望ましいです。
睡眠改善のための具体的なステップ
- 短時間の昼寝を取り入れる:
午後に15~20分程度の昼寝をすることで、疲労回復と集中力の向上が期待できます。 - 軽い運動を日課にする:
ウォーキングやヨガなどの運動は睡眠の質を向上させます。 - ストレスを管理する:
リラクゼーション法や趣味の時間を取り入れ、心をリラックスさせましょう。
まとめ
日本人の平均睡眠時間は、他の国と比較しても短い傾向にあります。
事情により短い睡眠時間だとしてもほんの少しの工夫で睡眠の質を改善することで生活や体調を維持していくことができます。
毎日の生活習慣を見直し、質の高い睡眠を取ることで、健康的で充実した日々を送ることも十分可能です。
睡眠は健康の基盤です。「睡眠を大切にする」ことが、長期的な幸福と健康を築く第一歩にもなるので、今日からできることから少しづつ始めてみてはいかがでしょうか。